役立ちNEWS解説 2010年10月5日掲載
新卒者雇用の助成金が、要件、金額ともに拡充され、「3年以内既卒者(新卒扱い)採用拡大奨励金」、「3年以内既卒者トライアル雇用奨励金」ができました。 菅総理大臣がかねてより、新卒者の雇用を重要課題として助成金を設けることを発表しておりましたが、9月24日より「3年以内既卒者(新卒扱い)採用拡大奨励金」と「3年以内既卒者トライアル雇用奨励金」が創設され、対象者が、新卒者のみならず3年以内既卒者まで拡充されるとともに、従来の新卒体験雇用奨励金から支給額もUPしました。 以下に、この二つの助成金の概要をご説明します。 【1】3年以内既卒者(新卒扱い)採用拡大奨励金【概 要】 大学等を卒業後3年以内の既卒者も対象とする新卒求人をハローワークに提出し、既卒者を正規雇用する事業主に対して支給される。 【対象者】 大学等を卒業後3年以内の既卒者で、1年以上継続して同一の事業主に正規雇用された経験がない者
【支給額】 正規雇用から6ヵ月経過後に100万円支給(同一事業主1回限り)
【2】3年以内既卒者トライアル雇用奨励金【概 要】 既卒者トライアル求人をハローワークに提出し、大学等を卒業後3年以内の既卒者を正規雇用へ向けて育成するために有期(原則3ヵ月)で雇用し、その後正規雇用へ移行させた事業主に対して支給される。ただし、ハローワークの担当者によれば、そもそも大卒等の新卒者について求人募集を実施していることが前提となるとのことです。 【対象となる未内定新卒者の条件】
(3)40歳未満 【支給額】 有期雇用期間(原則3ヵ月)については1人につき月10万円(最大30万円)。正規雇用への移行から3ヵ月経過後に50万円。
【1】と【2】のもっとも大きな違いは、文字通り、3年以内既卒者をいきなり正規雇用するか、トライアル期間を経てから正規雇用するかですが、そもそも、【1】は、大卒などの新卒募集をかけていることが前提になるとのことですし、やはり、トライアル雇用で労使ともに試す期間が設けられることからすれば、実質的には【2】の方が使いやすいでしょう。 |