人事労務担当者のための労務相談Q&A



▼労働時間−1年単位の変形労働時間制について

Q1: 休日の振替を行うことがあっても、1年単位の変形労働時間制を採用することができますか?

Q2: 1年単位の変形労働時間制を採用する場合、休日数に限度があるとききました。休日はどのように感がて設定したらよいのでしょうか? また、最大連続労働日数との兼ね合いも教えて下さい。

 

Q1: 休日の振替を行うことがあっても、1年単位の変形労働時間制を採用することができるか?

A1: 1年単位の変形労働時間制は使用者が業務の都合によって任意に労働時間を変更することがないことを前提とする制度であるので、通常の業務の繁閑等を理由として休日振替が通常行われるような場合は、1年単位の変形労働時間制を採用できません。

なお、1年単位の変形労働時間制を採用した場合に、予期しない事情が生じ、やむを得ず休日の振替を行わなければならなくなることも考えられますが、そのような休日の振替までも認めないという趣旨ではなく、その場合の休日の振替は、
 ①同一週内に振り替えられるものであること
 ②対象期間(特定期間を除く。)においては連続労働日数が6日以内となること
 ③特定期間においては1週間に1日の休日が確保できる範囲内であること
が必要となります。

また、例えば、同一週内で休日をあらかじめ8時間を超えて労働を行わせることとして特定していた日と振り替えた場合については、当初の休日は労働日として特定されていなかったものであり、法第32条の4第1項に照らし、当該日に8時間を超える労働を行わせることとなった場合には、その超える時間については時間外労働となるものである(平11.3.31 基発第168号)。

 

Q2: 1年単位の変形労働時間制を採用する場合、休日数に限度があるとききました。休日はどのように感がて設定したらよいのでしょうか?また、最大連続労働日数との兼ね合いも教えて下さい。

A2: 1年単位の変形労働時間制を採用した場合の労働日数の限度は、原則として、対象期間(変形期間)が3カ月を超えるときは、対象期間について1年当たり280日とされている。したがって、例えば、対象期間が1年の場合の休日の日数は、85日又は86日となります(365(366)−280)。

また、対象期間が3カ月を超え、1年未満の場合は、労働日数の限度は、
   280×対象期間の日数÷365=労働日数の限度
となります。この場合、「対象期間の日数−労働日数の限度」が、対象期間中に少なくとも確保しなければならない休日数となります。

一方、連続して労働させることができる日数の限度は、6日(ただし、特定期間(「対象期間中の特に業務が繁忙な期間として労使協定で定めた期間」)においては、1週間に1日の休日が確保できる日数)ですから、この制限の範囲内で休日を設定すればよこととなります。