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 人事労務担当者のための労務相談Q&A



▼労災(給付)について

Q: 知り合いが労災にあったのですが、その知り合いの会社は労災保険未加入だそうです。保険給付は行われないのでしょうか?

Q: 実際の賃金と労災給付との差額を会社が負担した場合、休業補償給付が支払われなくなることがあるのでしょうか?

Q: 知り合いが労災にあったのですが、その知り合いの会社は労災保険未加入だそうです。保険給付は行われないのでしょうか?
A: 労働者を1人でも使用していれば労災保険の適用事業となり、事業主の意思にかかわりなく加入が義務付けられる「当然適用事業」と、保険加入が事業主の意思に委ねられいる「暫定任意適用事業」の二つに分けられます。
  現在「暫定任意適用事業」に該当するのは個人経営の農林水産業の事業で、その使用する労働者数が5人未満である事業の一部など限られたもののみであり、これらに該当する事業が労災保険に加入していない場合、使用されている労働者は労災保険給付を受けることができません暫定任意適用事業に当たる農業の事業主自身が労災保険に特別加入している場合は、その事業全体が当然適用事業となる)。 
  上記のとおり、暫定任意適用事業とされるごく一部の事業を除いた一般的な事業は、当然適用事業とされていて、事業主の意思にかかわりなく保険関係が成立することとなり、労働者は事業主の保険関係成立の手続きが済んでいるかどうかに関係なく、労災保険の給付を受けることができる。
  このため、仮に労災保険の保険関係成立届の提出が済んでいない間に事故が起きた場合、この間は保険成立しているが、事業主が手続きを怠っていたという扱いになります。
  事業主の故意または重大な過失による保険関係成立届未提出の期間中に労災事故が発生した場合、これらについての保険給付に要した費用の一部を事業主から徴収することとなっています。
  この費用徴収制度については、労災保険未手続事業の早期解消を促すため、通達により平成17年11月1日から以下のように改められました(平17.9.22 基発0922001)。
  @保険関係成立届の提出について、行政機関から指導等を受けていたにもかかわらず、手続きを行わない期間中に労災が発生いた場合
    ⇒事業主が「故意」に手続きを行わないものとして認定し、その災害に関して支給された保険給付額の100%を徴収
  A保険関係成立届の提出について行政機関から指導は受けていないが、労災保険の適用事業となった時から1年を経過しても手続きを行っていない間に労災が発生した場合
    ⇒事業主が「重大な過失」により、手続きを行わないものと認定し、その災害に関して支給された保険給付額の40%を徴収
  なお、上記の費用徴収の対象は、療養開始後3年間に支給されるものに限られています。また、療養(補償)給付および介護(補償)給付は対象から除かれます。
 
Q: 実際の賃金と労災給付との差額を会社が負担した場合、休業補償給付が支払われなくなることがあるのでしょうか?
A:労働者が業務上の傷病の療養のため労働することができず、賃金を受けることができない場合、労災保険から休業補償給付が支給されます。休業補償給付を受けるためには、次の条件を満たすことが必要があります。
@業務上の負傷または疾病であること。
A療養のため労働することができないこと
B賃金を受けないこと
  以上の要件を満たした場合、休業4日目から給付基礎日額の60%が支給されます。また、休業特別支給金として、給付基礎日額の20%が支給されます。

  休業補償給付を受けるための要件であるB「賃金を受けない」とは、「賃金の全部を受けない」日のみならず、「賃金の一部を受けない日」を含み、この場合の「一部を受けない日」とは、次に該当する日とされています。
@全部労働不能であって、平均賃金の60%未満の金額しか受け取れない日
A一部労働不能であって、その時間についてまったく賃金を受けないか、平均賃金と実労働時間に対して支払われる賃金との差額の60%未満の金額しか受けない日

  つまり、業務上の災害により、完全に休業する場合の「賃金を受けない日」というのは、「賃金の60%未満の額しか受けられない日」ということになり、例えば40%または30%の支給がされる場合についても、賃金を受けない日とされるため、休業補償給付は全額支給されるのです。
  このため、ご質問のように実際にこれまで受け取っていた賃金と労災からの給付の差額を会社が支給したとしても、60%を超えることはないでしょうから、休業補償給付は全額支給されることになります(【図表1】参照)。


  一方、「所定労働時間の一部について労働し、その時間分の賃金については全額支給された場合」の休業補償給付は、「給付基礎日額から実労働に対して支払われる賃金の金額を控除した額の60%」が支給されます。(【図表2】参照)

(算定に当たり給付基礎日額に最高限度額が適用される場合は、いったん最高限度額を適用しないものとして計算し、一部受けた賃金を控除した残額に最高限度額を適用させる)。
 

 

 

 








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