▼子の看護休暇制度 |
Q1:看護休暇とはどのようなものですか?
Q2:看護休暇はすべての労働者に与えなければいけませんか?
Q3:子の看護休暇を取得した際の賃金は無給でもよいのでしょうか?
Q4:看護休暇は時間単位・半日単位でもよいとききましたが、本当ですか?
Q5:できれば年度の開始日を斉一的に取り扱いたいのですが可能ですか?
Q6:子の看護休暇申出はどうすればよいですか? また証明は必要ですか?
Q7:会社側から看護休暇の申出にあたって、証明書類を提出するよう労働者に求めてもよいでしょうか?
Q8:子の看護休暇の申出は当日でも可能ですか?
Q9:配偶者が専業主婦(夫)でも子の看護休暇を取得できますか?
Q10:事業の正常な運営を妨げる場合、事業主は看護休暇の申出を拒否することはできますか?
Q11:男性でも看護休暇は取得できますか? また、有期雇用の労働者でも看護休暇は取得できますか?
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Q1:看護休暇とはどのようなものですか? |
A1:小学校就学前の子を養育する労働者が、申し出ることにより、小学校就学前の子が一人の場合は1年に5日まで、小学校就学前の子が二人以上の場合は1年に10日まで、病気・けがをした子の看護のために、または子に予防接種を又は健康診断を受けさせるために、取得することができる休暇制度です。
※下線部が、平成22年6月30日施行の改正育児介護休業法により変更した内容です。
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Q2: 看護休暇はすべての労働者に与えなければいけませんか? |
A2:看護休暇の申し出ができる労働者は、日々雇用者を除くすべての男女労働者が原則です。期間雇用者や、配偶者が専業主婦である労働者も、看護休暇の対象となります。
しかし、事業主とその事業所の過半数の労働者を代表する者との書面による労使協定を締結すれば、次のような労働者を看護休暇の対象者から除外することができます。
- (1) その事業主に継続して雇用された期間が6ヶ月に満たない労働者
- (2) 1週間の所定労働日数が2日以下の労働者
この他の労働者を対象から除外することはできません。
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Q3:子の看護休暇を取得した際の賃金は無給でもよいのでしょうか? |
A3:子の看護休暇を取得している日の賃金の扱いについては、育児・介護休業法上、特に定めはありませんので労使の取り決めで定めていただくことになります。労働者が子の看護休暇を取得している日については、労働者が労務を提供していないので、事業主は賃金を支払う義務はありません。逆に、就業規則等でこれを有給としても差し支えありません。
但し、1日の途中から看護休暇を取得した場合、子の看護休暇の権利は1日分行使したことになりますが、既に労務を提供した分については、賃金請求権も発生しているので、この部分についての賃金は支払う必要があります。 |
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Q4:看護休暇は時間単位・半日単位でもよいとききましたが、本当ですか? |
A4:法で定められている看護休暇制度は、その子の看護を行う必要がある日に1日単位で取得する休暇ですが、半日単位・時間単位で取得できることとする内容は、看護休暇をより利用しやすいものにするものであり、法を上回る措置となりますので、そのような制度でも差し支えありません。会社が、半日単位・時間単位の制度を設けるかどうかは自由です。
逆に制度がなければ、労働者から申出があったとしても、法定通り、1日単位で付与すればよいです。 |
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Q5:できれば年度の開始日を斉一的に取り扱いたいのですが可能ですか? その場合、年度途中の採用者については、1年に満たない期間が発生しますが、その期間に看護休暇は何日与えなければならないのですか? |
A5:年度の開始日を斉一的に取り扱うことは可能ですが、年度の途中で採用された者も含めて斉一的に取り扱おうとする場合には、1年に満たない期間が発生することとなりますので、当該期間についても5労働日の休暇を付与しなければならないことにご注意下さい。なお、労働者毎に年度の開始日を設定することも可能です。
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Q6:子の看護休暇申出はどうすればよいですか? また証明は必要ですか? |
A6:申出方法は、書面による必要はなく、口頭でも足ります。(1)労働者の氏名、(2)子の氏名および生年月日(小学校就学前かどうかの確認のため)、(3)看護休暇を取得する年月日、(4)負傷しまたは疾病にかかっている事実、を申し出る必要があります。
証明に関しては、診断書までは必要ありません。通達では、証明に関し、医療機関の領収書や保育所を欠席したことが明らかになる連絡帳等の写しが考えられるとし、あまり過大な負担を求めるようなことがないよう配慮すべきだとされています。
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Q7:会社側から看護休暇の申出にあたって、証明書類を提出するよう労働者に求めてもよいでしょうか? |
A7:
事業主が、看護休暇申出に係る事実を証明する書類の提出を労働者に求めることは可能です。通達では、証明に関し、医療機関の領収書や保育所を欠席したことが明らかになる連絡帳等の写しが考えられるとし、あまり過大な負担を求めるようなことがないよう配慮すべきだとされています。
なお、事業主が看護休暇申出をした労働者に対して証明書類の提出を求め、その提出を労働者が拒んだとしても、看護休暇申出の効力には影響がありませんので、証明書類を出さなかったからといって、看護休暇を拒むことはできません。 |
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Q8:子の看護休暇の申出は当日でも可能ですか? |
A8:休暇日当日に電話により看護休暇の申出をした場合であっても、看護休暇の申出を事業主は拒むことはできないとされています。
また、書面による届出を要求する場合であっても、事後で差し支えないものとすべきであるとされています。 |
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Q9:配偶者が専業主婦(夫)でも子の看護休暇を取得できますか? |
A9:子の看護休暇は、介護休業制度、および平成22年6月30日改正後の育児休業と同じく、労使協定により適用除外とできる労働者の範囲に、配偶者がいわゆる専業主婦(夫)であるものは含まれません。このため、たとえ労使で合意したとしても、法の定める適用除外の範囲を超えて定めることはできません。したがって、配偶者がいわゆる専業主婦(夫)であっても子の看護休暇を取得できます。 |
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Q10:事業の正常な運営を妨げる場合、事業主は看護休暇の申出を拒否することはできますか? |
A10:子の看護休暇については、事業の正常な運営を妨げる場合であっても労働者の請求を拒否することはできません。(第16条の3) |
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Q11:男性でも看護休暇は取得できますか? また、有期雇用の労働者でも看護休暇は取得できますか? |
A11:看護休暇の取得は、男女問わず可能です。また、有期雇用の労働者でも、期間の定めのないものと同様に1の年度において5労働日取得(改正後は、小学校就学前の2人以上の子がある場合には、10労働日)できます。
ただし、日々雇い入れられる者は除かれます。
また、労使協定(労働者の過半数を代表する労働組合または労働者の過半数を代表するものとの書面による協定)で適用除外とする旨に該当する者も除かれます。Q2参照
なお、1の年度とは、事業主が特に定めをしない場合は、毎年4月1日から翌年3月31日となります。
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